韓国ドラマ 「グローリー」シーズン2のあらすじ、キャスト、感想、評価

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壮絶ないじめが想像以上で、「見るのを躊躇するほど」だというレビューを読んでためらっていたのですが・・・

シーズン1、シーズン2が公開になったのを機に、ついに開封しました!

覚悟してみましたが、内容はさすが韓ドラ、かなりえぐかったです・・・。

中には、悪役があまりに「悪」一辺倒でストーリーに深みがなかったという感想を抱くかたもいるようですが・・・

個人的には、人間の悪と復讐心をリアルに描いたストーリー展開と名脇役の凄まじい演技力に圧倒されました。

主演のソン・ヘギョももちろん良かったのですが、夫にDVを受けている薄幸の女性ヒョンナム(ヨム・ヘラン)、最強の意地悪女を演じ切ったパク・ヨンジン(イム・ジヨン)、アル中ですれっからしの毒親・チョン・ミヒ(パク・ジア)、彼女たちの演技あっての「ザ・グローリー」の快進撃だったと思います。

グローリー(シーズン1)、グローリー(シーズン2)ともに素晴らしいキャストの熱演と脚本の素晴らしさが第59回百想芸術大賞の3冠獲得(作品賞、女性最優秀演技賞 / ソン・ヘギョ、女性助演賞 / イム・ジヨン)をもたらしました!

何年もかけて緻密に計算された復讐劇と、個性豊かな登場人物(主に悪役)を演じるキャストの迫真の演技をぜひ堪能してください。

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このページの目次

ドラマの概要

ド ラ マの 概 要
  • 韓国語タイトル 더 글로리
  • 日本語タイトル: ザ・グローリー / 輝かしき復讐
  • 英語タイトルThe Glory
  • 脚本キム・ウンスク
  • 監督: アン・ギルホ
  • 配信:Netflix
  • 吹き替え:日本語の吹き替えなし
  • 話数:全16話(シーズン1:8話 / シーズン2:8話)

相関図

さまざまなブロガーの方が素晴らしい相関図を作成してくださっています。

わたしにはこの複雑な人間関係をまとめる技量がありませんでした (笑)

以下のリンクから数々の相関図をご覧いただけますので、お好みのチャートでご確認ください♡

「ザ・グローリー」の相関図

あらすじ(ネタバレあり)

女子高校生ムン・ドンウンは極貧家庭に育ち、母は男にだらしなく娘ドンウンをネグレクトしている。


そんな彼女は裕福な家庭出身のパク・ヨンジンをリーダーとする5人組(ジェジュン、サラ、ヘジョン、ミョンオ)にヘアーアイロンを押し付けられるなど過酷ないじめにあっていた。


壮絶なイジメにずっと耐えていたドンウンだったが、ついに限界をむかえ警察に被害届を提出。


しかし主犯格ヨンジンの母親であるヨンエが同級生の警察官であるヨンジュンを利用して事件を隠蔽する。


それだけでなく、高校の担任も裕福な加害者たちを庇い、被害者であるドンウンを悪者にする。


ついにドンウンは学校を中退する決意をし、退学届の理由にこれまでの暴力行為を記載。


しかし担任教師のジョンムンはいじめを見逃していたことが学校側にバレて自分の評価が下がることを恐れ、職員室でドンウンを激しく殴打する。


またヨンジンの母親もドンウンの母親に多額の賄賂を渡し、退学届の理由を「暴行」から「適応障害」に変更させる。


そしてあろうことか賄賂を受け取った母親はドンウンのアパートを引き払い、娘を完全に見捨てるのだった。


学校を中退したドンウンは再び学校を訪れ、いじめの首謀者であったヨンジンに対峙する。

彼女は不敵な笑みを浮かべ、ヨンジンに告げる。「必ず、また会おう」と・・・


その後、ドンウンは復讐を遂げることだけを目標に、工場で懸命に働き、夜中に眠い目をこすって猛勉強に励む。

その甲斐あって高校卒業資格を取得し、大学に入学したドンウン・・・。

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彼女は大学に通いながらも、いじめの加害者グループの情報を集める。


いじめの主犯格であったヨンジンは天気予報キャスターとして華々しい生活を送っていた。

ジェジュンは親の事業を受け継ぎ、裕福な生活を送りながらヨンジンと男女の関係を持っていた。

サラは有名な画家として成功していたものの、薬物に依存する日々・・・。

クリーニング屋の娘でヨンジンやサラにこき使われていたヘジョンはキャビンアテンダントとなっているが、ジェジュンに一方的な片思いをしている。

ミョンオだけは社会的に自立しておらず、ジェジュンの手下のように働き、薬物中毒のサラに薬を売る売人となっていた。

ドンウンは大学で勉学に励みながらも、5人組の情報を集め、誓った復讐のための計画と準備を着々と進めていた。

そんな中、彼女は運ばれた病院で研修医・チュ・ヨジョン(イ・ドヒョン)と運命的な出会いをする。

医師である父を患者に殺害されるという哀しい過去を持つヨジョンは病室で出会ったドンウンに一目惚れ。

ヨジョンはドンウンの大学に押しかけ、2人の仲は急接近。

これをきっかけにヨジョンはドンウンに囲碁を教えることになる。

実はこれもドンウンの壮大な復讐計画の1つだった。

いじめの主犯格、ヨンジンは大手建設会社の代表、ハ・ドヨンと結婚したのだが、彼は熱心な囲碁の愛好者だったのだ。

ヨジョンに囲碁の手ほどきを受けたドンウンはみるみるうちに囲碁の腕前が上達。

しかし、大学を卒業後、ドンウンはヨジョンの前から姿を消す。

ヨジョンがスマホにメッセージを何度も送るも、無視し続けるドンウンだった・・・。

大学を卒業したドンウンは、計画を実行するため、ヨンジンが住む豪邸のすぐ隣のアパートを借りる。

またヨンジンの娘、ハ・イェソルの通う小学校の担任として赴任する。

それだけでなくヨンジンの夫、ドヨンが通う碁会所に通い、ドヨンの興味を引くことに成功。

ここからドンウンの復讐劇が始まる・・・。

ドンウンはジェジュンにこき使われ不満を抱いているミョンオに近づき、お金を稼ぐことのできる「ネタ」を持っていることを告げる。

それは・・・

かつて、苛めグループの5人がいじめていたユン・ソヒを死に追いやった人物を知っている、という衝撃の情報だ。

ミョンオは一攫千金を狙い、ドンウンに協力することを約束する。

また、ドンウンにとって思いがけなくも、心強い協力者が2人現れる。

1人目はセミョン財団の会長宅で働いている家政婦ヒョンナムだ。

ドンウンが会長宅のゴミ箱を調べていた際、ドンウンに声をかけてきたのが彼女だった。

ヒョンナムは夫から激しいDVを受けながら、一人娘のイ・ソナを懸命に育てている薄幸の女性だった・・・。

ドンウンは復讐を果たすための相棒としてヒョンナムを雇い、ゆくゆくはヒョンナムの夫を殺害する手助けをすることを約束する。

ヒョンナムの境遇に同情するドンウンは雇い主として彼女に報酬を支払いながら、ヒョンナムが自立するための援助を行う。

無愛想に振る舞いながらも、時として見せるドンウンの優しさに触れたヒョンナムは心から彼女のために尽くす。

虐待を受け自己肯定感の低いヒョンナムであったが、次第に明るく、有能なパートナーとなっていく。

2人目の協力者はドンウンを愛する若い整形外科医・チュ・ヨジョンだ。

彼は裕福な医者家庭の一人息子として大切に育てられ、傍から見ると何の苦労もない好青年のように見える。

が・・・

医師であった父を冷酷なサイコパスの元患者の男に殺されるというおぞましい過去を持っていた。

彼ヨジョンもドンウンへの愛情と自分の忌まわしい過去が背景となって、ドンウンの復讐を手助けすることを誓う・・・。

ヒョンナムの集めた情報で、ヨンジンの娘イェソルは色盲で実の父親がジェジュンであることが判明。

イェソルの出生の秘密、謎の失踪を遂げたミョンオの行方、かつて苛めのターゲットだったユン・ソヒの死、ドンウンのアパートを1人訪ねてきた夫ハ・ドヨン・・・。

勝気でプライドの塊のようなヨンジンが徐々に追い込まれ、正気を失っていく壮絶な復讐劇・・・。

ヨンジンだけでなく、苛めに加担した一人一人が罪の報いを受けていくのだ。

いや、いじめグループだけではない。

ドンウンの壮大な復讐計画はかつての担任キム・ジョンムンにも及ぶ。

直接手を下すことはないものの、緻密な計算と心理戦でターゲットの人間を追い込むドンウン・・・。

幼少期、社会的弱者だったドンウンが苛めグループに凄まじい仕返しをしていく復讐あり、悲しい過去を持つイケメン整形外科医との甘酸っぱいロマンスあり、家族との確執と絆のストーリーあり、利害関係だけで繋がったはずのヒョンナムとの熱い女の友情あり・・・

見る人の視点によっていろんな角度から考察ができる、netflixオリジナル・韓国ドラマ、「ザ・グローリー」。

40代、50代のアラフォー・アラフィフにおススメのドラマです。



キャスト ex

ソン・ヘギョ / ムン・ドンウン
高校時代に壮絶ないじめを受ける
小学校教師
イ・ドヒョン / チュ・ヨジョン
形成外科医
ドンウンの復讐に協力する
イム・ジヨン / パク・ヨンジン
いじめグループのリーダー
お天気キャスター
ヨム・ヘラン / カン・ヒョンナム
ドンウンのパートナー

パク・ソンフン  / チョン・ジェジュン
いじめグループのメンバー
ゴルフ場やブティックを経営

チャ・ジュヨン / チェ・ヘジョン
いじめグループのメンバー
キャビンアテンダント

キム・ヒオラ  / イ・サラ
いじめグループのメンバー
牧師の娘で有名なアーティスト
薬物中毒者


キム・ゴヌ / ソン・ミョンオ
いじめグループのメンバー
ジェジュンにこき使われている

チョン・ソンイル  /  ハ・ドヨン
ヨンジンの夫
大手建設会社ジェピョンの代表

パク・ジア /  チョン・ミヒ
ドンウンの母
アルコール中毒者
キム・ジョンヨン  /  ヨジョンの母親
チュ病院の病院長
夫を殺害され失っている

ユン・ダギョン  / ホン・ヨンエ
ヨンジンの母親

イ・ヘヨン / シン・ヨンジュン
ヨンジンの母の同級生
警察官

パク・ユンヒ / キム・ジョンムン
ドンウンの高校時代の担任

カン・ギルウ / キム・スハン
ドンウンの先輩
キム先生(ドンウンの担任)の息子


リュ・ソンヒョン / イ・ソクジェ
ヒョンナムのDV夫
イ・ムセン /  カン・ヨンチョン
ヨジョンの父親を殺した犯人
刑務所に収監されているサイコパス
イ・ソイ / ユン・ソヒ
いじめグループによる被害者
ビルの上から転落死

ホ・ドンウォン / チュ・ジョンホ
ドンウンの同僚の小学校教師
小児性愛者


アン・ソヨ / キム・ギョンラン
シエスタの従業員
いじめグループによる被害者
ドンウンが高校中退した後に苛められる





感想

Netflixの韓国ドラマ「ザ・グローリー」は、シーズン1と後から追加で公開されたシーズン2が合わさった全16話。


壮絶ないじめを経験した主人公ドンウンの復讐がテーマですが・・・


それだけではなく、親子の確執、自己中心的で理不尽な保護者たち、「許すこと」の難しさ、宗教と信仰といった深刻で複雑な問題を描き出した作品のように感じました。


単純な勧善懲悪のストーリーではなく、どこまでも「もやもや感」がつきまとう物語…。


「グローリー」は校内での苛め(というより、もはや暴行事件)をこれでもか、というほど非情に描いています。

その描写があまりにもリアルで残酷なため、視聴を断念する人が出るほどです。

が・・・

今の子どもたちが直面しているいじめの陰湿さ、過酷さを臨場感あふれるものとして伝えるための演出だと思われます。

学校という閉ざされた世界の中で、思春期の子どもたちが抱えている不安や不満・・・。

劣等感と優越感の間で揺れ動く世代であるがゆえに、虐げる者と虐げられる者という二極化が起こってしまう・・・。

10代の心の揺れ動きと家庭問題を絡み合わせながら、物語は展開していきます。


視聴者である私たちも「自分たちの中学・高校時代はどうだったか?」と思い返しながら、この壮絶ないじめと復讐の物語についつい引き込まれていく・・・


そんな気がします。

また、キャストたちの素晴らしい演技がドラマの世界感を広げ、峻烈なグローリーの設定を現実のものと錯覚させるほどの印象を残しました。


メインキャストだけではなく、脇を固める女優・俳優(とくにいじめのボス、ヨンジンを体当たりで演じたイム・ジヨン)の存在感は鮮烈!


ヨンジン役のイム・ジヨンやヒョンナム役のヨム・ヘランの卓越した演技力が物語を豊かに彩り、このドラマの力強さをより一層高めています。

憎らしいほどの悪役であっても、自身のキャラクターに命を吹き込み、視聴者をドラマの世界に没頭させる原動力となっているのではないでしょうか?

ただ…

イム・ジヨンやヨム・ヘラン、また他のいじめグループのメンバー4人(パク・ソンフン、キム・ヒオラ、キム・ゴヌ、チャ・ジュヨン)が白熱の演技だったがゆえに、主演のソン・ヘギョがちょっと食われたように見えたのが残念…..。

ソン・ヘギョのドンウンがダメだったわけではないし、これまでにない役柄に果敢に挑戦していたとは思うのですが・・・

さすがのソン・ヘギョでも、イ・ドヒョンと恋人同士という設定は年齢的にちょっと無理があったように思います・・・。

ですが・・・


アル中でどこまでも身勝手な毒親(母)を持つドンウンが自分の生い立ちや境遇に流されることなく…


いじめや貧困に立ち向かい、苦学の末に小学校教師となって自立していく…


そんな彼女の強さが視聴者に「希望」を感じさせ、「私ももう少し頑張ってみよう」という力を与えた、と私は思います。


ドンウンが自分の困難を乗り越え、社会的弱者(最底辺)から立派な自立した女性へと進化する姿に、多くの視聴者が共感し、勇気づけられたことでしょう。

また無表情で不愛想なドンウンが時おり見せる素の優しさや純粋さ、可愛らしさ、そんな複雑さを、ソン・ヘギョは見事に演じていましたね。

作品の中には残虐な描写も含まれていますし、この部分は人によっては受け入れ難いかもしれません。

しかし、その厳しい現実描写こそが、作品の重要なメッセージを伝える手段であり、視聴者に自分自身を振り返り、現実を直視することの大切さを教えている気がします。

ともすれば「いじめグループ」ばかりに目がいきそうですが、子どもたちがあれほど凶悪になったのは、やはり親の存在の在り方に問題があってのこと・・・。

ドンウンの母は言うまでもなく・・・

異性関係にだらしなく、アル中で、お金のためなら娘も簡単に捨てる。

そして自分が窮地に陥ると、何の後ろめたさや罪悪感を感じることなく捨てたはずの娘に寄生する・・・。

こんな親にだけはなりたくない、と思わされる毒親の鑑のような存在・・・。

たとえそうであっても、ドンウンは最後の瀬戸際まで母親を見捨てることができずにいました。

母親が「最初の加害者」であることを訴え、嘆くドンウンの切なさ、怒り・・・。

部屋のボヤ騒ぎの際、絶叫するドンウンの魂の叫びが胸を突き刺す思いがしました。

子どもにとって母親はいつも特別な存在。

たとえ相手がどんなに酷い人間であっても・・・

「母親」と呼ぶにふさわしくない存在であっても・・・。

「ありがとう、最後まで変わらずクズでいてくれて…..」]

というドンウンの母親に対する決別の言葉は、そうでもなければ切り捨てることのできない娘の愛情の裏返しですね…。

もう1人の毒親はヨンジンの母、ヨンエ(ユン・ダギョン)。

すべてをお金で解決し、ムーダンにのめり込むヨンジンの母。

最後には自分の保身のために娘、ヨンジンを裏切ります。

なんと身勝手な母親かと思いましたが、私が特に印象に残ったのは刑務所でのシーン。

ミョンオ殺害の容疑で刑務所に送還されたヨンジン。


彼女は刑務所内で母・ヨンエとすれ違います。

「オンマ、オンマ~」と泣きながら母にすがろうとするヨンジンですが、母ヨンエは一度も娘に視線を向けることなく去って行きます。

なぜ彼女は一見、冷酷と見えるような気丈さで彼女を拒絶したのか?


果たしてそれは「拒絶」だったのか?


娘を裏切った自分は「母親」である資格がないと悟り、あえてヨンジンから身を引いたのか?


もしそうであったなら、この無情とも思える潔さこそが、ヨンジンの母ヨンエの贖罪であり、わずかに残っていた彼女の良心とプライドの一片だったのかもしれません。


そうであってほしいと、心から願った1シーンでした。

ドンウンの母、ヨンジンの母以外にもこのドラマにはいろいろなタイプの親が登場します。

子どもが警察に補導されても迎えに来ないジェジュンの親。

子どものことよりも店の配達を優先させる親(仕事第一主義のヘジョンの親)。

子どもに悪態をつかれても言い返せない気の弱い親(ミョンオの父)。

娘よりも体裁ばかりを気にする親(サラの両親)。

父をサイコパスに殺害された息子の苦悩を理解し、医師でありながらあえて「復讐」を止めなかったヨジョンの母などなど。

どれも親失格なのでしょうが、私自身も時としてそんな態度をとっているのではないかと、ちょっと反省したり後悔したり・・・。

暗澹たる親子の確執を目の当たりにして、ともすれば気分が落ち込んでしまう「ザ・グローリー」なのですが・・・

そのなかでも人と人の「絆」を感じさせてくれる場面も散りばめられています。

最初こそ利害関係で結ばれたものの、のちに女の友情を育むドンウンとヒョンナム。

夫から激しいDVを受けながらも必死で娘を守ろうとする母ヒョンナム。

たとえそれが最愛の娘を手放し、遠い異国へと送り出すことになったとしても・・・。

彼女はあれほど憎んでいた夫であっても、彼が示した数少ない優しさの片鱗を大切に思うことのできる女性。

劣悪な環境の中でも愛と芯の強さ、そしてユーモアを忘れない女性。

そんなヒョンナムの存在はグローリーの陰鬱な世界に射す一筋の光のような気がします。

さらには、非業の死を遂げた娘ソヒを想い続ける、聾唖の母。

自死を選ぼうとした少女時代のドンウンと出会い、彼女を温かく見守る大家の女性。

自分の本当の娘ではないと知りつつ、最後まで彼女を守ろうとするハ・ドヨン。

彼は常に冷静で紳士的。

感情よりも理性を優先させる、そんなタイプの男性だと思っていたので、娘イェソルに付きまとうジェジュンに自ら手を下す、あのシーンは衝撃でした。

間違った方法ではありましたが、彼の父性愛が理性に勝った瞬間だったのかもしれません。

ではなぜ、ジェジュンは執拗に娘イェソルに固執したのか? 

ヨンジンをずっと好きだったということもあるでしょうが……

仕事優先の両親から愛情を受けることのなかった彼が初めて得た愛すべき家族、それが幼いイェソルだったのかもしれませんね。

「愛」というなら、ドンウンとヨジョン(イ・ドヒョン)の関係をどう見るか・・・。

これはラブコメのカップルのようなシンプルなものではなく、一筋縄ではいかない複雑な関係……。

果たしてドンウンはヨジョンを愛していたのか?

最初こそ、かつての親友ソヒが安置されている病院の病院長の息子だと知って近づいたドンウンですが…

ヨジョンもサイコパスに父親を殺害された被害者だと知ると、彼のもとから姿を消し身を引きます。

けれども「愛」か「復讐」かを迫られたとき、彼女はヨジョンに助け(復讐)を乞うのです。

えっ、なぜ?

これが正直な私の感想です。

ヨジョンもドンウンに告げます。

「罪悪感の向こう側で待っている」と。

復讐の彼方に本当の幸せがないことを、ヨジョンもドンウンも気づいています。

だからこそ、ハ・ドヨンに「復讐したらあなたは幸せになるのか?」と問われたドンウンは、「わからないが、死ぬほど幸せでありたい」と悲痛な顔で気持ちを吐露したのでしょう。

復讐が幸せではなく、違う不幸を招くことを知りつつ・・・

これから新たに抱えることになる「罪悪感」の向こうで待つことが、「愛」になるのか・・・。

私には彼らが進もうとする道が正直、理解できません。

この2人のような壮絶な過去を経験していないからこその感想なのかもしれませんが・・・。

男女の通常の「愛」よりも「復讐」を選んだ2人は、ヨジョンの父を殺害した犯人が収監されている刑務所の前に立ちます。

「ザ・グローリー」最終話(16話)の最後のエンディングの場面です。

ここで刑務所の前に佇む2人の前に異変が起こります。

青く晴れていた空に、突然、暗雲が立ち込めるのです。

まるで2人の将来を暗示するかのように・・・。

そんな光景を目にしながら、ヨジョンはドンウンに告げます・・・

「愛している」と。

ドンウンも彼に伝えます。「私も愛している」と・・・。

そして重い刑務所の扉の向こうへと消えていく2人・・・。

ヨジョンの復讐のために刑務所に入った2人ですが…

それはまるで自らの「許せない思い」「許さない思い」という見えない牢獄に入っていくかのような…

そんな重苦しい雰囲気に包まれました。

ドンウンは高校時代に自分を裏切ったかつての友人ギョンラン(後にいじめの標的とされる)に告げます。

「私はもうあの廊下(ギョンランがドンウンを見捨てた場所)にはいない。だからあなたもあの体育館にいてはだめよ」・・・

そして、ヨジョンと刑務所を訪れる前に、ある場所へと足を向けています。

高校時代、非業の死を遂げた友人ソヒの墓前です。

「おめでとう。あなたと私の19歳に」。

ドンウンは写真の向こうのソヒに、そう呟きます。

ずっと高校時代のあの時のまま、ドンウンの心の時間は止まっていたのです。

ヨンジンをリーダーとするいじめグループのある者を死に追い詰め、またある者は社会的に抹殺したドンウン。

そして今、新たなヨジョンとの復讐計画に身を捧げようとしている彼女は、本当にあの悲惨な高校時代から卒業できたのか?

本当に「あの廊下」と「あの体育館」から外へ出られたのか?

そこへ閉じ込められているのは、いや、そこへ閉じこもっているのは、「復讐」に執着しているドンウン自身なのかもしれません。

ヨジョンのあるセリフがあります。

「人は復讐を遂げて誇りを守るか、許すことで誇りを守るかだ・・・」

何を誇りとして生きるのか、それがその人の求める「グローリー(栄光)」へと繋がっているのではないでしょうか?

人を許すことは簡単なことではありません。

10代、20代、30代、40代、50代と歳を重ね、いろんな経験を積めば積むほど、人間の業や自分の罪を思い知らされます。

辛い体験であればあるほど、赦しは困難でしょう・・・。

「許そう」と思って許せるものではないことが一番の苦しみかもしれません。

だからこそ、あれほどの毒親であってもドンウンは苦悩していたはずです。

その自分の中の苦しみの「牢獄」に気づかせてくれる存在、そして最終的に罪を罰してくれる存在、それは超越した存在「神」・・・。

このドラマは「神を信じる者と神を信じない者との戦いだ」とコメントした視聴者に…

「実際に私はそのように設定した。これはエンディングに繋がる大きなテーマだ」と返答した脚本家、キム・ウンスク。

そう自然に思えるほど、このドラマには宗教が頻繁に描かれています。

ヨンジン ⇒ ムーダン(シャーマン)

サラ ⇒ キリスト教

ヘジョン ⇒ 仏教

ドンウン ⇒ 無宗教 

何かあるたびにヨンジンの母はシャーマンのもとを訪れ、解決を図ってもらおうとします。

これとは対照的にドンウンは無宗教です。

「神はいない」とはっきりと告げています。

だからこそ、彼女は自分の手で労苦して道を切り開き、自分の手で加害者に復讐を遂げるのです。

けれど、ドンウンに超越した「神」は本当にいなかったのでしょうか?

グローリー後半から脚本家キム・ウンスクはその答えをストーリーの中に綴っていきます。

作者自身、「ドラマを最後まで観たら、「神」は存在するとわかってもらえると思う。

私自身、神を信じている」と語っているとおりに・・・。

先に述べた刑務所前の暗雲も、「復讐」という牢獄に入っていく2人へのメッセージ(暗示)だったのでしょう。

ドンウンが海で入水自殺を図ろうとしたとき、同じ苦悩を抱えた女性(後の大家の女性)と遭遇したのは偶然でしょうか?

工場で働いていた苦学生のドンウンを陰から見守り、寄り添ってくれた心優しい友人との出会いは?

ゴミ箱を漁るドンウンを見つけ、声をかけてきたヒョンナムとの出会いは?

高校時代、最悪の状況の中で心の拠り所となってくれた保健室の先生は?

お先真っ暗で絶望しかないような状況の中でも、私たちは超越した存在(神)からのメッセージ、計らい、愛を受けているのでは・・・と思わされます。

私自身、「もう絶対絶命!」と思わされた人生の危機の只中で、「神」としか思えない体験を何度もしてきました。

あなたにもきっとそう思える経験が1つや2つはあると思います。

「憎い相手」を自分の意思で許すことは難しいでしょう。

(私には絶対に無理です)。

加害者への復讐はいつの日か、神の「見えざる手」が働いてくれる、と信じつつ・・・

「許せない」「許さない」という囚われた苦しい牢獄から、1歩、いえ半歩でもいいので外へ出てみようと決意することだと思います。

その半歩、一歩の小さな決意と勇気が、明日への「グローリー」に繋がると信じて・・・・。

評価

韓国ドラマ「グローリー」の評価
  • 総合評価は4.1
  • 評価総数は3200件以上
  • いじめの内容がどぎついが復讐劇は面白い

ドラマや映画のレビューサイトとして有名なFilmarks(フィルマークス)では総合4.1の評価を付けている韓国ドラマ「ザ・グローリー」。

評価はおおむね好評で、とくに悪役の振り切った演技が称賛されています。

ですが、やはり前半部分のいじめの内容が酷すぎて「見ていられない…」という人も・・・。

アイロンを押し当てる暴行シーンを過ぎて、ドンウンの緻密な復讐劇からの展開はさすが韓ドラ!

怒涛の展開と社会に対するメッセージ性を含んだ力作でした。

個人的な評価とレビュー

韓国ドラマ「ザ・グローリー」
総合評価
( 4.5 )
メリット
  • 悪役の振り切った演技と名脇役の高い演技力
  • 綿密に計算された復讐劇の面白さ
  • 主人公ドンウンの心の葛藤が細やかに描かれている
デメリット
  • 恋人イ・ドヒョンとの曖昧な関係性
  • 悪役の内面へのアプローチがほとんどない
  • 結末の展開が視聴者に委ねられているので好き嫌いが分かれる

「ザ・グローリー」Q&A

韓国ドラマ 「グローリー」のシーズン2は?

グリーリーは当初、パート1のエピソード8話が公開されました。
その後、パート2のエピソード8話が追加で公開。
現在はパート1とパート2が合わさって全16話となっています。

韓国ドラマ 「グローリー」のシーズン3は?

「ザ・グローリー」の最終話は刑務所前での意味深なセリフで終わりました。
これを受けて、シーズン3の公開もあるのでは?との声も聞かれますが・・・
残念ながら、今のところその予定はないようです……。

ザ・グローリーの具体的ないじめの内容は?

殴る蹴るといった暴行、暴言、そしてヘアアイロンを体に押し付けて大やけどを負わせるという過酷なものです・・・。

韓国はいじめが多いですか?

この10年でいじめの件数が3倍に急増したといわれている韓国。いじめ撲滅の対策として「いじめの加害記録を大学入試に反映する」という「加害者への厳罰化」が決定しました。厳しい学歴社会である韓国では一番効果のありそうな「罰」ですね。

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