JTBCの歴代ドラマで堂々の1位!
最高視聴率が12.7%を記録したという、ドロドロ系韓国ドラマ「品位ある彼女」。
感想は一言、
W主演のキム・ヒソンとキム・ソナの演技が本当に素晴らしい!
江南の才色兼備なセレブ妻、アジンを演じるキム・ヒソンは息を飲む美しさです♡
このドラマの脚本家が主人公アジンにキム・ヒソンを当て書きした、という記事を読みましたが納得です。
どのシーンを見ても、アジンの美しさ、優しさ、聡明さ、上品さ、そして愛らしさが溢れています♡
2017年度のAsia Artist Awardsで「俳優部門大賞」を受賞するほどのハマり役!
アジン役のキム・ヒソンの演技があまりにも無理のない自然体なので、素の彼女もきっと素敵な女性なんだろうな~と想像しています。
それに対して、パク・ボクジャ演じるキム・ソナの凄まじさ!
まさしく怪演です。
感想を一言で表すと…
よくこの役を引き受けたね、キム・ソナ…
(꒪ꇴ꒪〣)
とにかく彼女の代表作、「私の名前はキム・サムスン」とは別人のよう。
人間の持つ欲望、卑屈さ、切なさ、したたかさを合わせ持ったもう一人の主人公、パク・ポクジャを見事に演じ切ったキム・ソナの女優魂にただただ感動します。
このドラマは殺人事件を絡まさせた財閥系サスペンスドラマですが…
他のキャストが目に入らないくらい、このW主演の2人、キム・ソナとキム・ヒソンの演技が光っていました。
人間のもつ光と闇を細やかな表情で見事に表現できる俳優・女優さんの高い演技力。
これこそ韓流ドラマや韓国映画の魅力ですね。
相関図
https://www.bs-asahi.co.jp/hini/character/
今回のドラマ、「品位ある彼女」は、主人公とその家族たち、ママ友たちやその夫、またセレブ家のメイドさんたちなどなど、たくさんの登場人物が出てきます
(゚Д゚|||)
なのでドラマを観る前に相関図をチラ見して (笑)
途中わからなくなったらまたチラ見、
が必要かもしれません σ(*´∀`)
あらすじ(ネタバレあり)
嵐の夜、財閥家アン・テドン(キム・ヨンゴン)の大邸宅でひとりの女性が殺された。殺されたのはパク・ボクジャ(キム・ソナ)。テドンの介護人から後妻にのし上がった人物だ。警察が目をつけたのは、アン家の家族全員。はたして誰がボクジャを殺したのか…?
時はさかのぼり―。ある日、アン家の次男の嫁アジン(キム・ヒソン)は、テドンの介護人としてボクジャを雇う。見た目は素朴で方言丸出しのボクジャだったが、どこか棘のある態度に長男の嫁チュミ(ソ・ジョンヨン)や家政婦たちは嫌悪感を覚える。アジンとテドンはボクジャを気に入っていたが、詐欺で服役していた過去を知ってしまう。その頃、アジンの夫ジェソク(チョン・サンフン)は、新人画家のソンヒ(イ・テイム)と不倫を楽しんでいた…。
bs-asahi.co.jp/
引用のあらすじに書いてあるとおり、ストーリーは至ってシンプルです。
財閥(アン家)の次男坊と結婚し、江南のセレブ妻として何不自由のない生活を送っているアジン(キム・ウソン)はみんなの憧れの的。
自分の美しさや経済力を鼻にかけず、誰にでも優しく接する彼女は、まさにタイトルどおり、「品位のある」女性として描かれています。
対するパク・ポクジャ扮するキム・ソナは、幼いときから不遇の環境で育ち、貧困ゆえに詐欺を働いて服役していた過去を持つ謎多い女性。
不幸をはねつけ、何としてでも幸せになりたいという強かさを持つポクジャは策略を巡らし、財閥・アン家の当主の介護人として、アン家に入り込む。
その際に、ポクジャの面接をしたのがアジンで、この時、対照的な2人が運命的な出会いを果たす・・・
洗練された美しいアジン vs ボサボサ髪で野暮ったい服装、田舎の方言を朴訥と話すボクジャ。
本来であれば交わるはずのないお互いの人生・・・のはずですが、アジンと同じ画家(マティスとカンディンスキー)が好きだという共通点があることがわかり、ボクジャの採用が決まります。
後々、これもボクジャの下調べによるものだということが判明しますが…
以前、場末の酒場で男性相手の仕事をしていたパク・ボクジャにとって、体が不自由で孤独な老人・アン家の当主を手玉に取ることなど容易なこと。
じつはボクジャ、完璧なソウル言葉を話すことができるのですが、一代で財を築いたこの老人の気を引くためにわざと田舎くさい恰好をし、献身的な介護をしていたんです・・・。
アン家の出来の悪い3人の子供たちや他の家政婦たちに警戒され、ときに激しい罵声を浴びながらも、まんまと後妻の座につくキム・ソナ。
ここまでだと、日本でも耳にする後妻業だと思いますが、韓国ドラマはやはりスケールが違います(笑)
後妻となったボクジャは憧れのハイブランドを買い漁り、贅沢三昧。
それだけでは飽き足らず、アン財閥の副社長となって経営手腕を発揮します。
会社の危機を救い、かえって業績を伸ばしたボクジャに信頼を厚くする夫のアン・テドン。
彼はついに持ち株の全てを妻ボクジャに譲り、2人でゆっくりとした隠居生活を送るために会社を売却することに同意します。
し・か・し….
夫から深い愛情と全幅の信頼を受けているにもかかわらず、ボクジャはあっさりと彼を裏切るんです・・・ =͟͟͞͞(꒪ᗜ꒪ ‧̣̥̇)
ビジネス・スクールで知り合った怪しげな男、キャピタル会社代表のハンと密かに全株の売却を画策し、いともあっさりと実行に移します…
l||l( ›ଳдଳ‹ )l||l
ボクジャの裏切りを知った夫アン・テドンはショックから意識を失って倒れる・・・
会社を売却して悠々自適な生活を始めるはずだったボクジャも、結局は強欲の権化のような男・キャピタル会社代表のハンに裏切られ自暴自棄になってしまいます…
まぁ、因果応報といえばそれまでですが…
(。•́ – •̀。)
大金を手にしてあれほど欲しかったハイブランドを買い漁っても、ショップの店員たちを跪かせても、ボクジャの心は空虚さを感じずにはいられませんでした・・・
そんなある日・・・
荒れすさんだ気持ちを抱えながら街を彷徨うボクジャ。
ふとショーウィンドウから中を覗くと、幸せそうに笑うアジンの姿を発見します…
じつは、みんなの羨望の的だったアジンもそのころ、大変な苦境に立たされていました。
信じていた夫に浮気をされるのです。
しかも浮気相手は自分が見出して応援していた新進の若い画家。
可愛い一人娘、ジフの絵の先生でもありました。
娘のためにも夫との関係を何とか修復しようと、アジンはプライドをかなぐり捨てて浮気相手に土下座をしてまで懇願しますが、その気持ちは伝わりません。
度重なる裏切りに合い、優雅で優しいアジンがついに反撃に出ます!
しかも、かなり強烈!
夫をとられただけではなく、別宅の高級マンションの名義が浮気相手に変えられていたことを知ったアジンは、1人娘のジフを実家の母に預け、単身そのマンションに乗り込みます!
そしてそこでの何とも奇妙な共同生活…
みんなの羨望の的だった、華やかなセレブ妻・アジンの姿はもうそこにはありません・・・。
それでも、アジンは心から屈託のない笑顔で、自分の新たな境遇に立ち向かっていました。
一方で、他人を利用し、陥れ、裏切りながらも望んだもの全てを手にしたパク・ボクジャ。
でもその心には虚しさしかありません。
どこで人生の歯車が狂ってしまったのか・・・。
自分の欲望を天秤にかけるような生き方しかしてこなかったボクジャに初めて迷いが生じます…。
そんな中、人生の再出発を図るアジンは、「もう一度、介護人としてアン家に戻ってイチからやり直すように」とボクジャに助言をします。
ボクジャは葛藤しつつも、実は心から慕い、尊敬しているアジンのような人になりたい、アジンのような人生を送りたいという純粋な気持ちで、アン家に介護人として戻ることを決意します・・・。
が・・・。
その矢先に、アン家で何者かに殺害されてしまうのです・・。
これから、ようやく新しい人生、ボクジャが願っていた「品位ある」人生を歩み始めようとした矢先の悲劇でした…
。゚(゚´Д`゚)゚。
このドラマは、アジン(キム・ヒソン)とボクジャ(キム・ソナ)のストーリー以外にもいろんな登場人物の話が盛り込まれています。
不倫にふけるアジンのセレブなママ友たち、妻アジンの知り合いと不倫に走る無能な夫(チョン・サンフン)、アン家の出来損ないの子どもたち(オ・ナラ)、セレブ御用達の会員制惣菜店プンスク亭の女性オーナーとメイドたちなどなど。
でも、彼ら彼女らのストーリーは「品位ある」生き方を求めたアジンとボクジャの盛り立て役のような位置づけとして、今回はあらすじにはあえて書かないことにしました。
このドラマは、殺人事件をテーマにしたサスペンスというより、W主演のキム・ヒソンとキム・ソナが演じる40代女性の生き様を描いたヒューマンドラマだと思います。
10代、20代の若い方だと彼女たちの哀しさや怒り、葛藤をリアルに感じるのはちょっと難しいかもしれませんね・・・。
そういった意味でも、40代・50代、アラフォー・アラフィフにおすすめの韓国ドラマです。
キャスト ex
今回は出演した女優、俳優さんの中で印象に残った方々を数人ピックアップしました♪ それにしても、トップを争うスターの方々も振り切った演技を魅せてくれる韓国ドラマ、やっぱり最高です♡
キム・ヒソン(ウ・アジン役)
https://tv.jtbc.joins.com/cast/PR10010473/1
中学生時代に「ジュニア美しい顔選抜大会」で大賞を受賞したという、キム・ヒソン。
美人が多い韓国の女優さんの中でも、自然体のナチュラル・ビューティーが際立っていると思います♡
2022年現在で、なんと45歳!!
ナンダッテー!=͟͟͞͞(꒪ᗜ꒪ ‧̣̥̇)
こんなに綺麗でお肌ぷりぷりのアラフィフがいるなんて…
50代になっても、きっとお美しいはずです♡
キム・ヒソンさんの美貌もそうですが、高すぎず低すぎない、時折かすれたようなハスキーボイスになる声も大好きです。
長時間のドラマを観ていても、キム・ヒソンさんの声は全く疲れない♡
疲れないどころか、ずっと聴いていたいような優しい声ですよね。
特に今回のドラマでは、ヒソンさんが日本語を話すというボーナスが♪
(けっこう長めのセリフなので、可愛い日本語が堪能できます!)
他の出演作品といえば、イ・ミンホと共演したシンイ(信義)、チュウォンと共演したアリスがあります。
NETFLIXシリーズ「再婚ゲーム」も話題になりましたね!
キム・ソナ(パク・ボクジャ役)
https://tv.jtbc.joins.com/cast/PR10010473/2
171cmという長身を活かし、モデルとしてデビューしたキム・ソナ。
中学から高校まで家族で調布に住んでいたので日本語が堪能とのこと。
このドラマではアジン演じるキム・ヒソンが日本語を披露していましたが、なぜかキム・ソナはなし…
ちょっと残念ですね (´・ω・`)
でも、その分、ぶっとんだ演技を魅せてくれました~。
不遇な生い立ちゆえに屈折した気持ちを抱えるボクジャ。
成金趣味で、強欲で、傲慢で、成功するためには人を蹴落とすことも厭わないボクジャ。
3人の子どもに恵まれながらも孤独な老人、アン・テドンを色仕掛けで落とすボクジャ。
そのとき超ダサい田舎ファッションでクネクネ・ダンスを踊りますが、いや~、キムソナの女優魂を感じましたね(笑)
最終回の視聴率50%オーバーの「私の名前はキム・サムスン」に主演したトップ女優なのに、よくこんな変な役を・・・って。
だけど、ストーリーが進むにつれ、この嫌な女全開のボクジャが何だか愛しくて、可愛い女性にさえ見えてくるのは・・・
ただただ、キムソナの演技によるものだと思います!
最終回まで観た今にいたっては、キム・ソナ以外のボクジャはありえない!!!とさえ思います。
キム・ソナがボクジャを演じたからこそ、アジン役のキム・ヒソンの美しさ・可憐さがより活かされた!という感じです。
そういう意味でも、素晴らしい女優さんですね、キム・ソナさんは♡
「愛の不時着」で大人気のヒョンビンも、自分をトップ俳優に押し上げてくれた恩人としてキム・ソナの名前を挙げています。
納得なっとく! (*゚∀゚)*。_。)ウンウン
ご本人の演技ももちろん素晴らしいですが、共演者の演技を自然と引き立てる、稀にみる女優さんだと思います。
この「品位のある彼女」を観て、キムソナの大ファンになりました♡
オ・ヨナ(塾の先生・アジンのママ友)
https://wiki.d-addicts.com/File:Oh_Yun_Ah.jpg
オ・ヨナさんも役柄で雰囲気がガラッと変わるカメレオン女優のお1人です。
彼女を初めてみたのは、「約束の地 – save me 2」だったんですけど、このときは本当にすれっからしのヤバい女性を迫真の演技で演じていました。
あまりにもすれっからし役がピッタリだったので、正直、プライベートもヤバい人かと思ったくらい(笑)
でも今回のドラマは前回と正反対の、誠実・堅実・知的な女性役。
暇とお金を持て余しているアジンのセレブなママ友たちが不倫にはまっている中、彼女はアジンと一緒に「心の塾」というナチュラル系?のメンタルヘルスのサークルに通っています。
サークル自体はちょっと怪しげなスピリチュアル系って感じでしたけど、オ・ヨナさんは聡明な女性を見事に演じていました。
35歳を過ぎてようやく日の目を見たという苦労人でもあるオヨナさん。
まだ主役を張ることはありませんが、トップスターに引けを取らない名演技で印象に残る素敵な女優さんです。
現在41歳の彼女ですが、アラフォー・アラフィフの脇役を演じるには欠かせない存在だと思います!
私の中では日本の木村多江さんに似ている印象があるんですよね、ちょっと薄幸そうな女性を自然に演じることのできる女性、といった感じで・・・。
100日の郎君様や青い海の伝説にも出演しているオ・ヨナさん。
50代、60代になっても活躍してほしい女優さんの1人です♡
オ・ナラ(アジンの夫の姉役)
https://tv.jtbc.joins.com/cast/PR10010473/13
この方は正統派美人!って感じで本当にお綺麗な方です♡
大学ではミュージカルを専攻されていたということで、歌って踊れる女優さんなんですね♪
日本の劇団四季にも所属した、と知ってびっくり!
「SKYキャッスル〜上流階級の妻たち」や「オクニョ 運命の女」などに出演されていますが、私はやっぱりスカイキャッスルの単細胞でおバカなセレブ妻・チン・ジニ役が印象的です。
今回の役もSKYキャッスルのチン・ジニに似た、美人でお金持ちだけど、ちょっと下品で(ごめんなさい)頭が弱い感じの役がぴったりでした!
こういう役柄でオ・ナラさんの右に出る人はなかなかいないですよね(笑)
御年47歳とのことですが、抜群のプロポーションと派手めの美しい顔立ち♡
アラフィフ50代の希望の星です♪
(´˘`)♡
感想(ネタバレ含む)
このドラマは大好きなキム・ヒソンが主演だったので見始めたのですが…
予想以上に面白かった!というか、いろいろと考えさせられるドラマでした。
優雅で上品なアジンと貪欲で下品なボクジャ。
対照的に見える2人の人生ですが、心の内側では誰よりもお互いを理解し合えていたのかもしれません。
夫テドンを裏切り、こっそり株を売却して大金を手にいれたボクジャ。
根っからの悪女なら手に入れた大金で贅沢三昧の生活を送ったはず・・・
たしかにボクジャも最初こそお金を湯水のように使って自分の欲望を満たそうとしましたが、すぐにそれが虚しいことに気が付きました・・・。
そして敬意を抱くアジンのアドバイスに従い、アン家の当主の妻という座を捨て、「介護人」という最初の立場から再スタートを切ることを決意します。
不遇な身の上からくる激しい欲望と戦いながら・・・。
この果てしない欲望と、自分が本当になりたい姿(尊敬するアジンのような生き方)の狭間で揺れ動くボクジャの複雑な気持ちを、キム・ソナは絶妙に、神業的に表現していたと思います!
キムヒソンのドラマシリーズを観終わったら、今度はキムソナさんのドラマをシリーズで観てみたい!と思うほどお気に入りの女優さんになりました♡
話を戻しますが、キム・ソナが葛藤の末に「介護人」としてアン家に戻ることを決めたとき、アジンは次のように言いました・・・。
「彼女の中のマティスとカンディンスキーを愛する心が彼女(ボクジャ)を家に戻した」と・・・。
アジンはボクジャが根っからの悪人ではないこと、心の中では美しいもの(マティスとカンディンスキー)を愛する心があることに気づいていました。
だからこそ、ボクジャを疑いながら、ときには激しい言い争いをしながらも、ボクジャの夫テドンの次に、彼女の良き理解者として接していたのだと思います。
第18話でボクジャがアジンに、
「このわたしをあなたにみたいにしてほしい」
と懇願するのですが、このときのボクジャの表情がまるで幼い少女のように純粋で必死で…
見ているこちらまで胸が締め付けられるような気持ちになりました (つ﹏<。) 。 ゚
悪女ではあったけれど、悪人にはなりきれないボクジャ。
その証拠に、彼女は死ぬまでずっとある1枚のカードを大切に持っていました。
ずっと以前….
ボクジャはある高級ホテルの掃除係をしていました。
そんなある日、スイートルームに泊まったある1人の美しい女性に心を奪われます。
上品な立ち振る舞いに優しい笑顔、そう、その女性こそボクジャが心から崇拝することになるアジンその人でした。
小さいときから人に見下され、裏切られ、貧しさと闘ってきたボクジャ。
そんな彼女に、屈託のない笑顔で優しく接するアジン。
しかも、その美しい女性アジンはチェックアウトの際に小さな贈り物と1枚のカードを掃除係のボクジャに残していきます。
「お洗濯をありがとうございました。
いつ、どこででもお幸せに」…
という感謝を込めて…。
この瞬間、ボクジャは彼女の貧しく刹那的な人生の中で、初めて「品位ある彼女」という存在に出逢ったのかもしれません。
それゆえに、ボクジャは優しく美しいアジンに強烈に惹かれます。
それは「崇拝」に近い愛情だったかもしれません・・・。
何としてもアジンに近づきたい!
その気持ちからボクジャはアジンのいるアン家への潜入を試み、アジンに近づき、アジンのように立ち振る舞いたいと願うのです。
彼女にとってアジンは、ある意味、絶対的な存在でした。
それがゆえに、アジンの夫が浮気をしたとき、アジンを苦しめる夫の浮気相手を許せず、躊躇なく報復します。
アジンを苦しめる存在をボクジャは許せなかったのでしょう…
ボクジャは金持ちだからという理由だけで相手に好意を抱き、媚びへつらう人間ではありません。
その証拠に、金持ちというだけで下品極まりない「7人のお姫様」と呼ばれるセレブ女性集団に嫌悪感を抱き、自らそのグループから身を引きます。
どんな手段を使っても金持ちになって見返したいという気持ちと、下品で卑しい行為を許せない善良な心・・・。
粗野で傲慢な態度とは裏腹に繊細で純粋な心を持つボクジャ…
アジンのようになりたいと心から願いながら、向上心と欲望の狭間で苦しんだボクジャ。
彼女の短く、けれども懸命に生きた人生を観ながら、今後わたしはどういう人生を送りたいのか、何に憧れ、何を成し遂げたいのかを考えさせられました。
私の中でこのドラマの中の悪人は、キム・ソナ演じるボクジャではなかったです。
個人的には、お金と色にしか目がないセレブ集団「7人のお姫様」の面々、悪徳会社の代表・ハン氏、アジンにお世話になりながらもアジンの夫と浮気をする(しかもお金目当てで)ユン・ソンヒ、そしてお金!お金!お金!まさしく金の亡者、プンスク亭の女将・・・。
この人たちにもそれぞれの人生とドラマがあるのでしょうが、「品位」や「夢」を蔑ろにする存在として描かれている、そんな気がします。
そして最後に・・・
江南のセレブたちにこよなく愛され、お金持ちの舌を制して財をなしたプンスク亭の女将。
美味しそうな大量のキムチに、彼女はいつも謎の液体を振りかけていたんですよね~。
あの謎の液体はいったい何だったのか?
彼女だけが知る、門外不出の秘伝のエキスか・・・
と思いきや、
なんと!
ただの化学調味料だったというオチ(笑)
(꒪ꇴ꒪〣)
セレブの皆さまが美味しい、美味しいと召し上がっていた高級キムチ。
その食材がお安い庶民の化学調味料だったことに唯一気づいたのは、愛嬌のあるお間抜けなチンビラさん(笑)
セレブの方々は庶民の味がわからず、物珍しさゆえに美味しいと感じたのか・・・
それとも・・・
真贋を見抜く力に貴賤はない、という痛烈な皮肉なのか・・・(笑)
ドラマの最終回、ラストでのこのシーンは重くなりがちなストーリーをほんわか和ませてくれました ( *´艸`)
敬愛するアジンの力を借りながら、ようやく本来の自分を取り戻しつつあったボクジャ。
そして、その矢先に殺害された可哀そうなボクジャ…
だけど、彼女の無念の死は彼女の夢だった「絵画」として残されることになります。
わたしの人生の終わりは、どんな絵として残してほしいだろう?
ふと、そんなことを考えました。
願わくば、家族や友人への愛や感謝、夢や希望に彩られた絵でありますように…
このドラマは私と同世代の40代、50代の女性にぜひ観てほしい!
おススメの作品です。
意外な犯人?
このドラマはW主演の主人公、ボクジャ(キム・ソナ)が殺害されるサスペンス・ドラマですが、正直、犯人が誰であるかはあまり重要ではないような気がします(笑)
確かに意外な登場人物が犯人ではあったのですが、「えっ?そこに来る?」っていう感じで・・・ =͟͟͞͞(꒪ᗜ꒪ ‧̣̥̇) 〣
なので、サスペンスドラマの犯人探しが好きな人には絶対におススメしません。
全力でおススメしません(笑)
確かに… 観た後で振り返ってみれば、不必要にというか、不自然にこの犯人に言及されるシーンがいくつかあったんですよね…
そのときに犯人に気づくべきでしたね・・・
(。 >艸<)
意外といえば意外な犯人、されどそんなに重要でもない犯人(笑)
これ以上のない感想はないかも、です。
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